ノアズアーク 橙をレビュー。

都内にあります大手楽器店が名機をリスペクトし、現代に甦らせているエフェクターブランド。

ヴィンテージエフェクターは値段の高騰に歯止めが掛からない状況となっており、今後も入手していくのは難しくなっていくのではないでしょうか。

今回は橙を2種類(AとB)をご紹介し、ツマミの効果、音色の特徴、ピックアップによる音色の違い、オススメな使い方についてお知らせします。

外観

オレンジ色を見ただけでイメージされるのは誰もが知るアメリカの老舗ブランドMXRのフェイザーになります。

そもそもフェイザーってどんな音が出る?と思われる方がいると思いますので、簡単に説明しますと音にうねりを与え波に音が揺られている様な感じのサウンドが得られるエフェクターです。

写真のAはクリーントーンにおけるカッティングプレイで使用される事を目的として製作され、深くクリーンで透明感のあるフェイザーです。

ツマミの効果

ツマミは2つで、SPEEDとDEPTHとなっており、それぞれフェイズシフトするスピード調整、フェイズシフトする深さ調整となります。

SPEEDツマミは、右に回せばスピードは速くなり、左に回せばスピードは遅くなります。

DEPTHツマミもSPEEDツマミと同様に、右に回せば深さが強くなり、左に回せば深さが浅くなります。

音色の特徴

気になるフェイズスピードは、スローでまったりとした感じからトレモロの様な音のうねりが早いフェイズサウンドまでレンジは広く対応します。

これ1台でフェイズ45から90まで対応していると言っても良いですね。

ピックアップによる音色の違い

シングルコイルピックアップで使用すると、クリアーなフェイズサウンドを得る事が出来ます。

ハムバッカーピックアップで弾くと、少し歪んだ感じが加えられ少し濁った感じの音になってしまうのですがAに関しては音圧が加わりつつもクリアーなフェイズサウンドが得られます。

オススメな使い方

接続については、歪み系エフェクターの後ろに接続する事が前提となっていて、歪み系の後ろで繋ぐと強烈な音のうねりのあるフェイズサウンドを得る事が出来ます。

カッティング使用時がメインで製作されたAですが、SPEEDを遅くして(時計で言うと10時位)DEPTHを少し深め(1時から2時位)にした状態で、コーラスと一緒に使用しても心地良いフェイズサウンドが得られます。

続いてBをご紹介します。

外観

ナローレンジとワイドレンジと言う2つのモードを持つフェイザーペダルです。

ナローレンジとは音域が狭いと言う意味合いで、ワイドレンジは音域が広いと言う意味になります。

ツマミの効果

Aと同じくツマミは2つですがSPEEDとMODEとなっており、フェイズシフトするスピード調整、フェイズサウンドの切り替えが出来ます。

MODEに関しては、ナローレンジとワイドレンジの2つがプリセットされているので、DEPTHの調整は出来なくなっています。

音色の特徴

Bの方がAと比べますと、音のうねりに少し癖があり、エグイ感じがします。

中域がグッと持ち上がり、まろやかなフェイズサウンドが得られます。

MODE Ⅰではナローレンジに設計されていて、中音域のゲインを少し上げて軽く歪みを加え、音に対して厚みと押し出し感が加わります。

クリーントーンでの使用でもSPEEDの設定にもよりますが、爽やかでうねりの少ない感じのフェイズサウンドを得られますが、歪ませた状態で使用するとうねりのスピード感溢れるギターサウンドに変わります。

特にクランチサウンドで使用する事に最適です。

MODE Ⅱではワイドレンジに設計されており、原音との音量差がほぼ無くなりフェイズシフトの幅が広がる事によりうねりの激しい音を作る事も出来ます。

こちらの方がうねりが強い感じもしますので、インパクトのあるフェイズサウンドを作る事も可能です。

ピックアップによる音色の違い

シングルコイルピックアップで使用すると、Aと同じくクリアーでスイートなフェイズサウンドが得られます。

ハムバッカーピックアップで使用すると、少し音が太くなりつつうねりの強いフェイズサウンドが得られます。

少し歪ませたサウンドに付け足すと、ワウペダルを使用しているかのようなサウンドになります。

オススメな使い方

Aはクリーントーンの使用に適していて、Bはディストーションサウンド時の使用を目的として制作されたようです。

既に生産完了してしまっているモデルなので、初めてのフェイザーとして使ってみるのも良いのではないでしょうか。