名機と呼ばれるエフェクターは沢山ありますが、中でもクローンや他のペダルメーカーへの影響力も考えるとTS808は名機と呼ばれても不思議ではないでしょう。
写真のTS808は、1979年に発売されてから35周年を記念して全世界3500台限定で発売された最初期当時のスペックを再現したアニバーサリーモデルです。
フットスイッチがキャラメルと同じ大きさなので、キャラメルスイッチと呼ばれヴィンテージもTS9同様高額で取引されています。
発売された当時は日本ではなく海外に向けて販売されていたので日本での発売が切望され2003年に国内でリイシューモデルとして発売が始まりました。
TS808の音色
スイッチオンにした時に、中域にまとめられたまろやかさと高域が出ている特徴があり、今でも多くのギタリストの足元に置かれています。
TS808を使う事で歪ませた時に音の粒が整い、同時にコンプレッション(音色の甘さ)が出て、音に艶を与え実に弾きやすいドライブサウンドに変化してくれます。サステインも大幅に増し、艶やかなロング・トーンも自由自在。
ピッキングのアタック音がキュッと鳴るところも、リフ等を弾いていると凄く気持ち良いのではないでしょうか。
唯一のウィークポイントと言えば中域に特徴がある為、低域が少し物足りなさを感じます。アンプの低域のノブを回して自分好みの音に仕上げていくのが良いでしょう。
ノブの説明
アンバーサリーモデルのコントロール部に目盛りはありませんが、左よりOVERDRIVE、TONE、BALANCEとなっていて、歪み量、音質、エフェクトオン時の音量を決めます。
ピックアップによる音色の違い
シングルコイルピックアップで弾くとブルージーで枯れた様な感じの歪みをアウトプットしてくれます。
ハムバッカーピックアップで弾くと音も太くザクザクした感じを味わう事が出来ます。
特にリフを弾いている時が1番心地良い様に思います。
ギターのピックアップセレクターでフロントを選んで弾いても音が甘い感じになりますが音抜けも良いのも好印象で基本的にはバンドアンサンブルに埋もれない暖かなサウンドになります。
現行モデルとの弾き比べ
アニバーサリーモデルと現行モデルではサウンドの違いがあるのか検証してみました。
殆どサウンドの違いは感じられませんでしたが、アニバーサリーモデルの方が音の艶は良く出ている印象を受けました。
歪みに関しても、アニバーサリーモデルの方が若干多い様にも感じました。
ですが、それほど大きな差は無い様に思います。
まとめ
TS9同様にオーバードライブサウンドの基本であり多くのプロギタリストを魅了したペダルなので、ギタリストであれば是非持って置きたいペダルであると言えるでしょう。
1979年に登場し、2019年で40年目を迎えました。
40周年を記念してルビーカラーのTS808が限定で発売されますので、記念に1台手に入れてみてはどうでしょうか。