星の数ほど沢山存在するエフェクターの中で、オーバードライブの中では基本中の基本と言っても良いアイバニーズTS9 Tube Screamerについてお話します。
写真のTS9は1982年の発売から30年を記念して限定発売され、緑のメタリックカラーで作られたアニバーサリーモデルです。
TS9の音色
オーバードライブの代名詞とも言われ、スイッチをオンした時に出る中域のふくよかで粘りのある感じが特徴である事に加えてコンプレッション(音の甘さ)もあり、世代を超えて沢山の方に愛用されていて、ヴィンテージは50000前後の値段で取引されています。
沢山のギタリストの足元に置かれ、メインの歪みとして使用する方もいれば、音量を増幅させるブースターとして使用する方もいます。
ですが、中域のふくよかさを強調し過ぎてしまうと音抜けの悪いこもった様な音色になってしまう事があります。
3ノブの説明と効果
TS9のノブは他の歪みエフェクターと同じで左からDRIVE、TONE、LEVELの3つで構成されています。
DRIVEはアンプのGAINと同じだと思って頂ければ良く、入力される歪み量をコントロールします。
DRIVEを上げて行くと歪みが強くなります。
DRIVEの右にあるTONEは音の硬さを決定するツマミで、右に回していくと音が鋭くなり、逆に左に回していくと音が丸く(こもる様な感じ)なっていきます。
一番右にあるLEVELは最終的な出音の大きさを決定します。
もし、スイッチを入れた時になるべく音を歪ませたいのなら、DRIVEを上げると良いでしょう。
ピックアップによる音色の違い
ハムバッカーでTS9を使用すると、中域のふくよかさを感じる事が出来、より一層音が太くなる傾向があります。
シングルコイルで使用すると、音が枯れた様な音色を得る事が出来ます。テキサストーンと言われますがブルージーな音色となります。
お勧めの使い方
音作りに関しては、千差万別でTS9の様なエフェクターを使用して音色を作る方もいれば、アンプの音をメインに音色作りをされる方もいます。
逆にアンプの歪みを生かしたい場合は、DRIVEはなるべく上げずにLEVELだけを上げてブースターとして使用するのが良いのではないでしょうか。
DRIVEを0、LEVELを最大付近にしてブースターとして真空管アンプの魅力を引き出すのも良いし、他のお気に入り歪みエフェクターをTS9でブーストさせるのも、定番の使い方となっています。
このペダルを使用する事でオーバードライブのサウンドを知る事が出来る様になり、音作りが楽しくなって行くでしょう。